組合員向け

2012.01.07

会長挨拶(平成24年 元旦)

年 頭 挨 拶

 謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

 旧年中を振り返りますと、まさに“喪失の一年”との感想を禁じ得ません。
東日本大震災がもたらした甚大な被害、続く福島原子力発電所事故復旧
作業の長期化は、我々の実生活にまで暗い影を落としました。
 いまこそ日本全国へ飛び火する放射能汚染への不安鎮静化に向け、
“安心・安全”な未来の構築を目指し、一丸となり取り組む時といえましょう。

 加えて、春先に第二代会長副島啓治相談役、第五代会長山岸純一相談役
ご逝去の報が相次いで届けられ、業界全体に大きな動揺が拡がりました。
 更に師走に入り、第三代会長中村和幸相談役の訃報も伝えられ、当会に
とりまして、大きな後ろ盾を失った事による喪失感は計り知れないと痛感いた
しておる次第です。

 一方、国内政治に眼を向けてみますと、新政権として発足した野田内閣は、
ダイナミックな世界変動の中、確かな航路が見出し難い状況にあり、
一朝一夕には快晴は望めそうにありません。
 海外に於いても、ユーロ圏におけるギリシャ経済の破綻、タイの大洪水による各種メーカー工場の冠水をはじめとし、
各所で余談の許さない状況に置かれている様子が連日報じられております。

 斯くして世界規模での政治・経済面の混乱のみならず、世界中で呼応するかのごとく異常な自然災害が猛威をふるう中、救済政策や救援物資・救助隊の派遣等、互いの支援と協力により、再生興起へ向け、力が結集しつつある事は、我々の内に希望の火を灯してくれます。
 まさに共存共栄の志こそが、再起復興へ向け最大の効力を発揮すると、改めて実感いたす思いです。

 こうした厳しい環境下にあり、始動22周年を数える長期性能保証事業は、
大規模修繕工事での利用が全体を押し上げ、期首目標19億5千万円を期中に達成し、最終的に年間申込金額34億円超と相成り、本年も無事故記録・申込総金額記録の更新がかないました。

 併せて始動4年目となる工事完成保証事業に於いても、期首目標10億円を優に突破し、年度末には年間申込金額32億円超という目覚ましい伸張を恙なく遂げる事が出来ました。

 これも偏に、皆様方の信頼の証と有難く受けとめ、会として更に盤石な保証体制を整える事こそ喫緊の課題と、申込時の審査機能強化、役員による申込案件現場確認の実施、そして“万が一”の際に備えた保険締結と有事積立金の積み増しに一層努めてまいります。

 組合とは、相互扶助の精神を基に共同して事業を行い、そのスケールメリットを活かし利潤の拡大を目指す目的のもと組織化された集まりです。
 先の読めない昨今、互いに協力し合い全体の繁栄を目指す協同組合の存在意義を再認識し、先輩方より継承した団体の名に恥じぬよう、“より安心・より安全”の実現に向け、邁進いたします。

 本年も堅固な有事体制と柔軟で利用しやすい事業展開を目標に掲げ、いよいよ再来年に控える創立40周年へ向け、傘下組合の全国410余社から成る組合員会社、指定販売店、メーカー、そして関係団体との連携を強め、ひろく業界、及び社会への寄与を目指してまいる所存です。

 末筆になりましたが、本年も倍旧のお引き立てのをお願い賜りますと共に、
皆様方の益々のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせて
いただきます。

全国マスチック事業協同組合連合会 
会長  鈴木  浩之